ヘルニアとは、体内の臓器などが
本来あるべき部位から脱出した状態を指します。

体腔内の裂隙に迷入したものを内ヘルニア、
体腔外に逸脱したものを外ヘルニアと呼びます。

例えば、腹壁ヘルニアは腹壁に生じた裂け目から
腹部の内臓が腹膜に包まれたまま腹腔外に出てくる事を指します。

一般的に多いヘルニアは、
・鼠径ヘルニア(脱腸)
・臍ヘルニア(でべそ)
・椎間板ヘルニア
です。

■椎間板ヘルニア
ヘルニアの一種で、椎間板の一部が正常の椎間腔を超えて突き出した状態。
椎体と椎体の間には、人体最大の無血管領域と呼ばれる椎間板が存在している。
椎間板は中央にゼラチン状の髄核、周囲にはコラーゲンを豊富に含む線維輪から成る。
この髄核や線維輪の一部などが突き出した状態が椎間板ヘルニア。

■腰椎椎間板ヘルニア
青壮年者(16~50歳くらいの者)の腰痛・下肢痛を起こす代表的な病気。
腰椎椎間板ヘルニアでは通常『ぎっくり腰』と呼ばれる急性腰痛が起こる。
腰痛のみの場合は、激痛であっても通常は安静と薬物治療などによって比較的短期間で治る。
しかし、いったん治っても腰椎への過剰な負担が加わった時に急性腰痛を繰り返す事が少なくない。

■頚椎椎間板ヘルニア
人間の背骨は24個あり、そのうち上から数えて7つまでを頚椎と呼ぶ。
この頚椎にヘルニアを起こすと頚椎椎間板ヘルニアとなります。
頭という、非常に重い部分を支えなければならない頚椎は、
腰椎についでヘルニアを起こしやすい部位といっていいでしょう。