痔の中でも、もっとも発生頻度が高く、
手術が多いのは痔核(イボ痔)です。

特に内痔核の場合、大きくなった痔核そのものを
メスやレーザーで切除する方法や、
注射などで痔核を小さくする方法などがおこなわれます。

■ 現在主流の「結紮切除術」とは?

肛門の内側にできる「内痔核」は、
初期段階の小さいうちに治療を開始すれば
塗り薬や生活習慣の改善などによって
治癒できる可能性が高いものです。

しかし症状が進み、大きくなってくると「脱肛」といって、
肛門から痔核が出てくることがあり、そのまま中に
戻らなくなってしまうことも少なくありません。

そうなると手術で対応するのが一般的です。

もっとも広くおこなわれているものの1つに、
「結紮(けっさつ)切除術」があります。

もともとは医療用の輪ゴムで痔核の根元を縛り、
細胞を壊死させ、腐らせて落とす「結紮療法」が主流でしたが、
自然と落ちるのを待っていると時間がかかりますし、
患部の治りも遅くなるため、最近では動脈を縛ったら
その場で痔核を切除することがほとんどとなっています。

また痔核があった部分の傷は自然に溶ける糸で縫合し、
皮膚に近い部分の傷は自然に治癒させる
「半閉鎖法」と呼ばれる方法が多くおこなわれています。

現在では内痔核の根治手術といえば、
この結紮切除術を指すことが一般的です。

術後の痛みや出血も少なく、治癒も早いのがメリットです。

通常は7~10日間ほどの入院を必要とする病院が多いですが、
現在では日帰りでおこなうところも増えてきています。

■ その他の手術

結紮切除術のほかにも、痔核の手術法はたくさんあります。

たとえば痔核の根元に硬化剤という薬品を注入して
痔核を硬くさせ、細胞の壊死を起こす「硬化療法」や、
レーザー光線を当てて切除する「レーザー療法」など。

比較的新しい方法としては、痔核の周りに
「硫酸アルミニウムカリウム」を配合した薬を注射して、
血流をふさぐことで痔核を小さくする「ジオン療法」や、

ICGという人体に無害かつレーザーを強く吸収する
色素を患部に注入して、半導体レーザーを効果的に照射する
「ICG併用半導体レーザー療法」、

痔核ではなく直腸粘膜を切除することで血流をふさぎ、
痔核を小さくして脱肛を防ぐ「PPH法」などがあります。

症状によって最適とされる手術法は異なりますので、
医師に相談の上、もっとも効果的な方法を検討しましょう。

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