痔が悪化した場合や薬による治療では対処できないという場合、
手術による治療が必要になります。

手術法も単に切開や切除をする手術だけでなく、
多種多様な手術法があります。

・結紮(けっさつ)手術

結紮手術とは、内痔核を輪ゴムで縛って死滅させる、という手術です。
手術時間が短く、痛みが比較的少ないのがこの手術のメリットです。

一方、入院の必要があったり、
患部の鎮静化に時間がかかったりするというデメリットもあります。

・硬化療法

硬化療法とは、内痔核に患部を硬質化させる注射を行ない、
患部を壊死させるという手術です。

出血のひどい内痔核に処置することが多く、
注射するだけで済むので手術時間が短いという特徴があります。

デメリットとして、回数を重ねるごとに効果が減少するので、
一度治療した後は再発防止に努めねばなりません。

・血栓性外痔核切除手術

外痔核が血栓性のものに変容し、
出血の恐れがある場合やあまりに痛むという場合には、
血栓を切除してしまうことになります。

患部を結紮して切除してしまうことが多く、
手術後数日間は排泄時に痛みますが、
手術の傷が癒えれば痔の症状が完全に消えます。

内痔核の結紮術と同様、殆どの場合に入院が必要になります。

・レーザー手術

主に重症化した内痔核に用いられる手術が、このレーザー手術です。

患部にレーザーを照射することで、
患部を切除したり、鎮静化したりします。

通常の切除手術と比べて出血量が少なく済むというメリットがあり、
患部以外へのダメージを軽減できます。

・その他

その他の方法として、ジオン療法、半閉鎖法、PPH療法などの手術があります。

どんな簡単なものであっても、手術は手術です。
手術前には自分が受ける治療について医師の説明を受け、
よく把握しておくことが大切です。