顎の関節が痛んだり口が開けづらいなどの症状があった場合、
まずは自分で顎に負担をかけないなど注意をして過ごしてみましょう。

しかし、数日たっても治らないような場合は病院で診察を受けましょう。

●何科にいけばいいの?
顎関節症の場合、歯科での治療が一般的。

顎だけでなく、耳や顔に痛みが出るので耳鼻科や整形外科などにかかったとしても、
顎関節症の疑いがある場合は歯科の受診をすすめてくれるようです。
治療をしばらく続けても症状が『改善しない』『悪化する』といったような場合は、
さらに専門医を紹介してもらうのがよいでしょう。
顎関節症以外の他の病気やケガなどで並行して病院にかかる場合は、
問題がおきないようにそれぞれの医師に治療の内容を伝える必要があります。

例えば虫歯の治療など口を大きく開けての長時間の治療で症状が悪化する場合がありますし、
むち打ち症で頸椎牽引をすると顎関節を痛めることも。

また全身麻酔の手術の際の気管へのチューブ挿入や出産など、注意が必要なことがあるからです。

●検査

次のような検査を行い、よく似た症状の病気と識別するなどして診断されます。
1,問診・視診・触診
  問診で診断がつく場合も多く重要。
・ 現在の健康状態、既往歴、アレルギーの有無、常用薬物、関節や筋肉の状態など
・ どんな症状があるのか、痛みの部位、どんな痛みか、持続時間、開口状態、雑音
・ どんなときに症状が出るか
・ 生活習慣 食いしばりや歯ぎしり、偏咀嚼はあるか、頭痛や肩こり、寝つきはよいか、ストレスはあるか

2,視診
・ 正しい姿勢をしているか 猫背などではないか
・ 顔貌は左右対称か 咬筋肥大はないか
・ 歯の磨耗、頬粘膜や舌に歯の圧痕はないか、かみあわせの異常はないか

3,触診
患者に触って、顔や首・ 肩などの筋肉の緊張や圧痛の状態、顎関節の圧痛・ 動き ・雑音などを調べる。

4,開口量の検査
開口量、顎が前方や側方に動くかなどを調べる。

5,画像診断
X線で関節の変形などを調べる。
場合によってはMRI・ 関節腔造影検査などを行って関節障害などを調べる。

6,その他
必要に応じて次のような検査が行われる場合もある。
・筋電図検査
・関節鏡視検査
・顎運動検査
・咬合力検査
・心理状態や性格を調べる検査