坐骨神経痛ってご存じですか?

これは、坐骨神経における神経痛で、
片側の臀部・太ももの後面・ふくらはぎに痛みが出たり、
それ伴なって、下肢のしびれ・近く鈍麻・歩行障害などが
起こることもあります。

この坐骨神経痛というのは、医学的な病名ではありません。
坐骨神経が圧迫されることによって生じる神経痛のことを
表す言葉なんです。

●坐骨神経とは?

坐骨神経とは、末梢神経のひとつで、
太くそして長いという特徴を持ちます。

第4腰椎と第5腰椎の間から出て、
第1~第3仙骨から出る神経と合流し、
梨状筋(臀部)の下を通って太ももの裏側を降りていきます。

坐骨神経は、膝の裏で総腓骨神経と脛骨神経に分かれ、
ふくらはぎやかかと、足の指など、下肢全体の働きを司っています。

私たちが、歩いたり転ばないようにバランスをとったりできるのは、
脳(中枢)から脊髄を通って、この坐骨神経に
無意識のうちに司令が出ているからなんです。

坐骨神経は、下肢の運動と下肢の皮膚感覚にとって
大切な働きをしているんです。

坐骨神経のスタート地点の第4腰椎・第5腰椎は、
人間の体の中でも非常に負担のかかりやすい部位なので、
坐骨神経が圧迫されたり、負担がかかったりすることが多く、
このときに坐骨神経痛が起こりやすくなります。

●椎間板ヘルニアやぎっくり腰の後遺症

坐骨神経痛は、坐骨神経そのものが損傷して起こることは少なく、
椎間板ヘルニアやぎっくり腰・腰部脊柱管狭窄症の後遺症であったり、
糖尿病や帯状疱疹など、他の疾病の後遺症として起こることが多い病気です。
これが坐骨神経痛の特徴ともいえます。