今回もまた“五十肩”がテーマです。

●五十肩体操について

五十肩は、別名をフローズンショルダー(凍結肩)とも言い、
肩関節が硬直(硬くなって動かなくなる)するのが特徴です。

急性炎症期では、安静にして患部を冷やすことが大切ですが、
慢性期においては患部を温めて積極的に体操した方がいいです。

五十肩の体操はいろいろありますので、
痛み方によって使い分けが必要です。

五十肩のときに体操(ストレッチ)を行う場合は、
無理をせずに行いましょう。

始めはゆっくりと。動きが良くなってきたら徐々に可動域を広げ、
症状の緩和を目指します。

「アイロン体操(コマンド体操)」
激痛のあるときに向いている体操です。

椅子や机などで体を支えて安定させ、
五十肩で痛い方の手にアイロンやダンベルなど、
重りになる物を持って、静かに前後、左右にゆらします。

始めはゆっくり。動きが良くなってきたら少しずつ
振り幅を広げていきます。

アイロン体操は、五十肩の中でも主に急性期に行ないます。
特に、腕が水平より上に上がらない場合に適しています。
下を向いた運動になりますので、肩関節にかかる負担が少なくてすみます。
無理のかからない程度に、患部をストレッチする要領で行って下さい。

「コニリー体操(コンノリー)」
慢性期のときに向いている体操です。

五十肩の中でも、主に慢性期に行います。
腕が水平より上に上がるようになってきたら、積極的に動かすようにします。

1)自分の肩より高い所(タンスなど)を握り、
  腰を落とすことで肩関節が引き伸ばされる様にします。

2)五十肩の痛みが無い方の手で、五十肩のある方の手を握り、
  上に引き上げるようにします

3)両腕を頭の後ろで組み、肘を開きます

「棒体操」
快復期に取り組みたい体操です。

棒を両手で持ち、健康な方の手で五十肩のある方の腕を
引っ張ったり、伸ばしたりして、
更に積極的に肩関節の可動域を広げていき、ストレッチしていきます。

肩関節の動きが改善されはじめ、強い痛みも快復してきたら、
一歩進んで棒を使い、肩関節を大きく動かしてみましょう。

「壁押し体操」
五十肩の予防のための体操です。

壁を使って、腕立て伏せを使う要領で行ないます。