気圧と頭痛が関係する場面はよく見られますが、
実際のところはどうなのでしょうか。

よく聞かれるのが、「飛行機頭痛」というものです。
飛行機の中は外気圧から機体を守りつつ乗客の身体への負担を考慮して
地上の1気圧よりも少し低い0.7~0.8気圧程度に調整されています。

気圧が低いことによって、血液を体内に十分循環させるために
血管を拡張させます。着陸前に機体が高所から地上近くに降下して、
そのときは気圧が地上に近づくことで上昇し、血管が元に戻ろうとします。
このとき、神経を圧迫して頭痛になるというのが1つの説です。
片頭痛のメカニズムと似ていますね。

他の説として、副鼻腔炎との関連も指摘されています。

副鼻腔とは鼻腔(鼻の穴)に隣接している、骨でできた空洞のこと。
副鼻腔炎の方は、鼻腔と副鼻腔の間が塞がりがちです。
そこへ、飛行機で気圧が低下すると副鼻腔内の空気が膨張し
副鼻腔の粘膜が刺激されて、頬や額が痛むんです。

同じ理由で頭痛が起きている可能性も十分考えられます。

また、天候による気圧の変化も頭痛に影響することがあります。
大雨や台風が近づく1時間~30分前になると頭が痛くなる、
という方も少なくありません。

人によっては肩こりがひどくなり、
頭痛もするという場合があるようで、
緊張性頭痛との関連も指摘されています。

気圧の変化で体調に異変が起こる方は実際に多いですから、
自分で意識できないほどの環境の変化でも
私たちはストレスを感じ、頭痛などの症状として現れる、
と考えることもできます。
ですから、ストレスを解消させる方法を見つけておくことは
頭痛の解消や予防につながると考えていいでしょう。