人口の80%もの人が経験すると言われている腰痛は、
生涯にわたって悩むことがありうる病気と言えます。

早い人では成長期から悩まされる人もいますし、
高齢になって初めて腰痛に悩まされるという人もいます。
この差には理由があるのでしょうか?

腰痛は腰が原因で起こる重篤なものから、
疲労が原因で起こる軽微なものまで様々にあります。

しかし、一般的には
『腰痛は老化の証拠』
という風潮が根強く残ってるのが実情です。

腰痛が起こるべき年齢とは、どの程度の年齢をいうのでしょうか。

●高齢者の腰痛

大体50歳を越える前後から、目に見えて現れだす身体の老化現象。
これは腰痛と深い関係があります。

50代前後から筋力の低下や骨からカルシウム不足、
肌の保湿や関節組織に関わるコラーゲンの不足といった
老化に伴う外見の変化や運動能力の低下が現われるようになります。

老化現象の影響は腰にも顕著に現われ、
歩行速度の低下や上体を起こして歩くことが困難になります。

特に、骨の老化は骨折を起こしやすくするため、
老化によって腰痛が起こるのは必然であるといえます。

●中年層の腰痛

30代から40代の中年層の時期は、
仕事とプライベート共に最も充実する年代であると同時に
無茶をしがちな年代でもあります。

若い頃の感覚で力仕事を始めて、
ぎっくり腰を発症するケースは少なくありません。
また、日曜日に同僚や上司とゴルフに出かけて
腰を痛めてしまうケースもあります。

この年代の腰痛は、日頃の運動不足と若さのアピールが
相乗効果を起こした結果であることが多いようです。

●青年層の腰痛

10代後半から20代の青年層では、
日常的にスポーツを行っている人を中心に腰痛がみられます。

青年層は体力が充実している時期なので、
体力の限界まで運動した結果として疲労性の腰痛を引き起こすことが多いのです。

また、椅子に長時間座ることが多い年齢層でもあるため、
慢性的な腰痛を患っている人も少なくないようです。

●子供の腰痛

成長期にある10代半ばまでの子供は、
骨や筋肉が日ごとに成長しているため
腰痛に苦しまされることが少ないといえます。

体育で運動をする機会が定期的にあるため、
運動中などに腰を強く打った結果、
腰痛を発症してしまうこともあります。

●腰痛が辛い年齢

腰痛は生活内容によってどの年代にも起こりうるものです。

基本的に、腰痛は安静を保っていれば、
長くても数ヶ月で完治する病気です。

つまり、回復力の高い若者にとってみれば、
腰痛はあまり悩みの種ではないともいえます。

とはいっても、若い年代はじっと安静にしていられない傾向にあり、
腰痛を慢性化させてしまうことも少なくありません。

高齢者になればなるほど治りが遅く、
腰痛が日常的になってしまうため、
完治を諦めてしまう場合も少なくありません。

逆に腰痛を起こしやすい中年層は、
腰痛を発症したら無理をしなくなる人が多いためか、
充分な静養を取ることが出来るようです。