学生の頃は、授業や部活動などで運動する機会が多いのですが、
社会人になると運動の機会が減って運動不足になる傾向が高いと思います。

だからといって、ただ漠然と運動するだけでは
腰痛や思わぬケガを引き起こす可能性が高くなってしまうのも事実。

運動不足は肥満を招き、腰痛をはじめとする病気の原因になります。
適度な運動を行うことは、筋肉や骨の強さの維持につながり、
腰痛の予防にも効果を発揮します。
しかし、適切な形で運動を行わなければ、逆に腰痛を引き起こすことがあるのです。

●運動で引き起こされる腰痛

運動が原因になって腰痛が起きる場合、
腰椎すべり症などの脊髄分離症によって併発していることが多々あります。
脊髄分離症は、陸上選手の職業病とも言われるほど、
運動の関係が深い病気と言えます。

走ったり飛んだりする際、脚に生じる反発力を吸収・分散する働きを
腰が行なっているため、陸上競技のように脚に負担がかかる運動を
頻繁に行うスポーツをされる方は腰への影響を受けやすいんです。

・ゴルフと腰痛
現在若手プロゴルファーの活躍によって注目を浴びているゴルフも
腰痛と深い関係のある運動であるといえます。
ボールを打つ時に、勢いを付けるために左右に腰を捻る動きを行なうため
腰椎を痛めやすいんです。

それに加えて、長時間の歩行や立ちっぱなしが基本動作となるため、
足腰への負担が大きくなるのもゴルフの特徴といえます。

ゴルフを楽しんでいる年齢層が、腰痛を起こしやすい中年から壮年に
集中していることもあって、
ゴルフと腰痛は不可分の存在になっているともいえます。

・野球・サッカーと腰痛
スポーツを原因とする腰痛は、選手人口の約20%が発症してる、
という統計があります。

この統計結果は、野球やサッカーなどのメジャースポーツも例外ではなく、
プロ選手でも腰痛の発症で戦線離脱してしまうことも少なくありません。

野球やサッカーは、静止状態から急激な動きをすることが多いスポーツなので、
足腰への負担が陸上競技と同様に大きいんです。

また、腰痛だけでなく、膝や肘などの関節部にも
損傷を起こしやすいことが特徴といえます。

●運動での腰痛を予防する

運動を原因とする腰痛は、運動で生じた衝撃や負荷を
身体で全て処理してしまうことによって起こるものといえます。
つまり、身体に掛かる衝撃や負荷を減少させる工夫をすることで
腰痛の予防につながるんです。

・靴への工夫
運動において足を守る靴は、ケガをしないための重要なものといえます。
自分の足のサイズにあった靴を選ぶことは前提条件ですが、
靴の中敷にも注意をしたいものです。

中敷を二重にして衝撃吸収性を高めたり、足に優しい素材を使った靴を選んだりして
足や腰にかかる負担を軽減することができます。

・運動後の工夫
腰痛を起こした時のためにも、運動後に身体を労わる準備をしておくことは大事なことです。
腰痛が発症した時は、冷やすことが重要。
保冷材やコールドスプレーなどを用意しておくといいでしょう。

また、運動で失った水分を補給することは、
ケガの治りや体力の回復に大きな影響を与えるので、
水やスポーツドリンクなどを用意しておきましょう。