子宮筋腫は、手術や薬物療法などの治療を行なったとしても
子宮がある限り再発する可能性があります。

筋腫核手術で筋腫のみ取り除いたとしても、
筋腫の芽を完全に取り除く事は難しい為、再発の可能性があります。

薬物療法により一時的に症状が改善されても、
治療で使用されるホルモン剤は長期間使用する事が出来ない為、
治療を中止すると再び筋腫が大きくなる傾向にあります。

閉経に近付いた方の場合は収束して小さくなることが多いのですが、
20代~30代の方の場合は子宮筋腫を治療しても、
閉経までの間は女性ホルモンが生成されるため、
筋腫が再度大きくなる可能性があります。
特に複数の筋腫があった方は、再発の確率は高くなる傾向にあります。

再発した場合の再手術は、殆どの場合子宮全摘出手術を受けることになるようです。

『子宮筋腫核出後の再発率についての検討』という文献によると、
(引用ここから)
『30歳以上の女性の30%が子宮筋腫を有しているとされ,
晩婚化に伴い子宮筋腫は症候性の随伴症状だけでなく,
不妊,不育という問題も引き起こす。
子宮筋腫核出術を受けた105症例を対象とし,
術後の再発率,再発時期,妊娠率,妊娠時期を後方視的に検討し,
妊娠に適した時期を考察した。
術後の再発率は25.7%(腹腔鏡下手術21.9%,開腹下手術34.3%)であった。
再発に関係の深い因子として,
筋腫の大きさ・筋腫の個数・患者の年齢・術前Gn-RHアゴニスト治療の有無,の
4つの因子を挙げ,各々の再発時期を検討した。
いずれの場合も術後1年以内では再発率は少ない。
術後妊娠率は34.8%で,そのうち約90%が術後1年以内に妊娠している。
術後再発時間と妊娠時期を考えると,
術後1年以内に妊娠を勧める必要がある。』
(引用ここまで)
となっています。