子宮筋腫は低年齢化していく傾向にあるようで、
20代・30代で子宮筋腫が発見される若い女性が増えてきています。
そこで一番問題になるのが、やはり不妊と妊娠・出産の関係です。

■子宮筋腫は不妊の原因?!

妊娠が判明して子宮の検査をしたところ、初めて子宮筋腫を指摘された、
という方が圧倒的に多いのが子宮筋腫の特徴です。

子宮筋腫が不妊の原因である、とよく耳にします。
しかし、不妊クリニックに長く通院されている患者さんを見ると
子宮筋腫をお持ちの方は意外と少ないそうです。
子宮筋腫が不妊の原因と言われ、手術でたくさんの子宮筋腫の核を
取り出した結果、子宮が傷だらけになってしまうケースもあるようです。

子宮筋腫がある状態での妊娠、子宮筋腫合併妊娠での出産や治療は
どういったものがあるのでしょうか。

■子宮筋腫は必ずしも妊娠に影響があるわけではない

子宮筋腫があっても、赤ちゃんの発育に影響したり、
赤ちゃんに異常が出る確率が高まる心配はありませんが、
妊娠中には子宮筋腫は必ず大きくなります。

赤ちゃんを育てるために女性ホルモンが急増して、
子宮が大きくなっていきますが、子宮筋腫も女性ホルモンに
反応して大きくなり、妊娠中に痛むことが時々あるようです。

日本では切迫流産や切迫早産と誤解され、
入院や点滴などの治療を勧められる事が多いようですが、
最近の海外での論文では、子宮筋腫があっても、
実際に流産や早産の率が高くなる事はほとんどないと示されています。

リンゴ大くらいまでの大きさであれば、お産の時に障害になる事は少ないので、
必ず帝王切開をする必要は無いようですが、逆子の原因となったり、
お産に時間がかかったり、産後の出血が多くなったりすることはあるようです。